2025年4月の記事一覧
入学式式辞
春の日差しが日ごとに強く降り注ぎ始め、頬を伝わる風も温かくなりました。校庭に咲く桜が新入生の門出を祝福してくれているかのように咲き誇っているこの佳き日に、同窓会会長 内田義雄 様を始め、多数の御来賓と保護者の皆様の御臨席を賜り、令和7年度 群馬県立吉井高等学校 第51回入学式をこのように盛大に挙行できますことは、教職員一同の大きな喜びであり、心より厚く御礼を申し上げます。また、今日まで手塩にかけ育てあげ、めでたく入学の運びに至りました保護者の皆様のお喜びはひとしおのことと、心からお祝い申し上げます。
只今、本校への入学を許可いたしました109名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。在校生、教職員一同、心から歓迎します。
さて、本校は、昭和50年4月に開校し、今年で創立から51年目となります。
本校の沿革を顧みますと、昭和四十九年十一月一日に「群馬県立吉井高等学校」として開校準備が始まり、昭和五十年四月七日、一学年八クラスの普通科高校として、第一回の入学式が執り行われました。この記念すべき第一回入学式は、体育館が未完成であったため、校庭で行われました。360名の一期生は、真新しい制服に身を包み、希望と期待に胸を膨らませ堂々とした立派な入学式であったそうです。新入生代表が「一期生である自覚を持ち、明るく、正しく、清く、勉学に励む」と宣誓し、歴史的な一歩を歩み出しました。
その後、平成十二年度には、普通科から総合学科へと学科改編し、地域と共に社会の変化に対応してまいりました。この50年の間には、先輩方の苦労があり進路や部活動での活躍があり、東日本大震災やコロナ禍を乗り越えて今日に至っています。この校舎はこのような50年の歩みを見つめており、皆さんは新たな50年の歩みに加わることとなります。
吉井高校での新しい生活が始まるにあたり、勉強のこと、友達のこと、部活動のことに、期待と不安が交差していることと思います。隣にいる友達をみてください。みんな同じ想いでいます。もちろん我々教職員は、皆さんが高校生活を順調にスタートできるように全力でサポートします。しかし、切り開くのは皆さんです。義務教育が終わり、自分で選んで本校に進学してきました。高校生活は誰かが楽しませてくれるものではありません。自分で仲間をつくり、燃焼し、納得するなかで獲得したものが宝となります。
宝を得るために、1年生の皆さんには、大きな声で挨拶することを習慣としてください。「おはようございます。」「こんにちは。」「失礼します。」「お世話になります。」「さようなら。」と、大きな声で人より先に挨拶をしましょう。近くの友達に、教職員に積極的に声をかけてください。明るく、元気に挨拶することで、新しい友達や先輩ができます。
青春時代とは、悩みや迷いの時期だと思います。自分のことを周りはどうみているのか、どういう存在なのか、いかに生きるべきが、自分の容姿や能力ばかり気になり、いら立ち悩み、学校に足が向かないで悩むこともあったのかもしれません。
山田かまちという高校生がいました。高崎市に生まれ、絵の才能に恵まれた山田かまちは、高校1年生の時に、エレキギターを弾いている最中に、感電死してこの世を去りました。彼の作品に接したある画商が、一人の少年の美術館「山田かまち水彩デッサン美術館」を開館しました。この少年の遺作を展示する美術館には、若者が押し寄せ、「かまち現象」とよばれるほどでした。彼は、絵だけでなく、おびただしい数の詩を書き留めていました。彼の言葉は、時代を超えて伝わるものだと思います。
皆さんの入学を寿ぎ、一編の詩を贈りたいと思います。作者は山田かまちです。
この部屋にとじこもっていてはだめだ。
「この部屋にとじこもっていた時の歌」 ができてしまう。
言葉でいくら素晴らしいことを言っても、
感じさせることができなくては、何の意味もない。
そんな時、言葉というのは
ただ足でまといになるだけ・・・。
足を地につけ宇宙を忘れる
誰もがやってる誤りさ・・・。
地面との距離をはなさないで
体を空間に浸そう
現状でいいと妥協したら、
その瞬間から、すべては終わり始める。
高校時代は、かけがえのない青春時代だと言われています。しかし、かけがえのない生き方ができているのでしょうか。かけがえのない人生を生きるとは、二度と戻らない今を全力で走ることだと思います。
新入生の皆さん、失敗してもいい、でも挑戦すること、自分を信じて、あきらめずに、吉井高校で多くの先生方と友達に心を開いて、指導を仰ぎながら、かけがえのない高校時代を全力で生きることを今、心の中で誓ってください。
結びに、今、新たな道を歩み始めた新入生の皆さんが、吉井高校での3年間で大きく成長されることを祈念するとともに、ご来賓並びに保護者の皆様方におかれましては、本校に対する特段の御支援・御協力をお願い申し上げ、式辞といたします。
令和七年四月八日
群馬県立吉井高等学校長 佐藤 治彦
令和7年度1学校始業式 校長講話
皆さんおはようございます。
いよいよ令和7年度1学期が始まりますが、新しいクラスの友達や担任の先生、そして先ほど新任式で紹介しました7名の先生方との新たな出会いが、皆さんの夢や目標を叶えるための出会いになるよう願っています。
令和7年度が始まるにあたり、2年生・3年生の皆さんにお願いがあります。本日、第51期の入学生を迎えます。新入生の皆さんが早く学校に慣れるよう、良き先輩として心遣い、気遣いをしながら、高校生活が順調にスタートできるように、良き見本となってください。繰り返しますが、良き見本となってください。
今日は、1学期の始業式にあたり、皆さんに守ってもらいたいことや希望することをお話したいと思います。
次の6点をお願いします。
① 「やりたいことをやる前に、やるべきことをやる」
② 「毎日、休まず、遅刻せずに登校する」
③ 「小さな努力の積み重ねを大切にする」
④ 自由の意味を理解し、「規律ある学校生活」を送る。
⑤ 相手の立場や状況を理解し、人種、国籍、信条、などの多様性を互いに認め合い、敬意と尊厳をもって接する。
⑥ 元気よく挨拶、みっちり勉強(時間や期限、身だしなみ等の授業規律を図る)、しっかり清掃
以上の目標を向かって、円滑にクラス運営を行うために、1・2年生についてはチーム担任制を試行します。昨年度のように、クラスごとに正・副担任を配置するのではなく、学年(2学年に)に学年主任・副学年主任と担任を配置し、チームで生徒一人一人の良さや改善点を複数の目で把握し、日々の教育活動にあたります。簡単に言うと、生徒からすると今まで一人だった担任の先生が複数いるイメージです。生徒の皆さんにとっても、いろいろな先生方と触れ合うことで相談できる先生が増えるとともに、自分の視点を広げることにもつながります。具体的な運用については、学年主任の先生等から説明していきます。3年生については、昨年度と同じく、クラスごとに担任を配置します。
2・3年生の皆さん、群馬県教育ビジョンでは、生徒の皆さんを「一方的に教えられ、守られるだけの子ども」とは考えていません。吉井高校も同じです。皆さんそれぞれの年齢や状況に応じて、自分の頭で考え、判断し、行動できるようになるための力を身に付けてほしいと願っています。そのために、教育の不易の部分である先ほどお願いした「6点」を達成するために、流行である「チーム担任制」を試行します。初めての試みですので、うまく機能しないこともあるかと思いますが、失敗を恐れずに挑戦することが、本校開校以来の伝統ですので、本校をより良きものにしていくために、生徒の皆さんと教職員とが力を合わせ取り組んでいきましょう。
以上、いい汗を沢山かいて、素晴らしい1年になることを願って、1学期始業式の挨拶とします。
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JR高崎駅からのアクセス
上信電鉄を利用
高崎駅 → 馬庭駅(約19分)
片道運賃490円(通学定期使用の場合、1ヶ月10,910円)
馬庭駅より徒歩(約5分)
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