校長挨拶

ご挨拶

校長 佐藤 治彦

吉井高等学校のWebページをご覧いただきありがとうございます。

本校は、開拓者精神を抱き、世界にはばたく若者を育成しようという熱い思いを掲げ、文武両道を目指し、昭和50年に誕生しました。その後、平成12年に総合学科に改編され、今年で創立50周年目を迎えました。

総合学科である本校の生徒は、1年次に全員が共通教科を学び、2年次から自己の適性、卒業後の進路等を踏まえ、希望により3系列(教養・体育系列、芸術・子ども文化系列、総合ビジネス系列)のうちいずれかを選択し、専門的な知識や技術の習得に励んでいきます。いずれの系列においても系統的かつ発展的な学習が展開され、個々の主体性を活かした取組により、希望する進路実現を果たしています。また、部活動においても互いに励まし合い、切磋琢磨し、目標の達成に向け奮励努力をしています。

今後も、生徒一人ひとりが夢を探求し、叶え、未来を創造する学びを支援し、保護者の期待に応え、地域から愛され信頼される学校づくりに努めてまいります。

本校Web ページから、吉井高校の魅力を感じ取ってもらえれば幸いです。

校長式辞

校長式辞

令和6年度2学期始業式 校長訓話

 生徒の皆さん、夏休みが終わり、新学期が始まりますが、今日はどんな気持ちで登校しましたか。勉強や進路のことで悩んだり、家族とのことや友人関係などで、不安や悩みを抱えていたりする人もいるのではないでしょうか。誰にでも悩みや不安はあるものです。そんな時には、一人で抱え込まないで、家族、先生、保健室の先生、スクールカウンセラー、周りの友だちなど、話せると思える人に悩みや不安を話してほしいと思います。誰かに話すことで気持ちが楽になったり、解決方法に気づいたりすることがよくあります。

 大切なのは、一人で抱え込まず、誰かとつながることだと思っています。また、「何かあったらお相談し合う。」という雰囲気をつくっていくことも大切です。難しく考えずに、まずは久しぶりにあった仲間に声をかけてみてください。

 

 今日は、群馬県教育ビジョンについて理解してもらいたいと思います。

 

 群馬県教育ビジョンの冒頭に、群馬県のこれからの教育の最上位目標が示されています。

自分とみんなのウェルビーイングが重なり合い、高め合う共生社会へ向けて ― ひとりひとりがエージェンシーを発揮し、自ら学びをつくり、行動し続ける 「自律した学習者」の育成―

また、この教育ビジョンには、生徒の皆さんへのメッセージがあります。

自分も、みんなも、幸せになろう。 皆さんの人生をどのようなものにしていくのかを選択し、決めていくのは、他でもない皆さん自身です。私たちは、日々の生活や学びを通して、自分を知り、自分の強みや弱みを理解し、試行錯誤を重ねて、時には失敗しながらも、より良い自分と幸せを求めて生きています。そして、私たちは、自分の人生の主人公であると同時に、自分が生きているこの「社会」の一員でもあります。児童生徒の皆さん ―― 時に、「子ども」と呼ばれる皆さんもまた、「大人」と同じ「社会」 を形成しているメンバーの一人なのです。

ニュースやSNSの中で、「社会が悪い」、「社会のせいだ」という主張を目にしたことはありませんか?「社会が悪いのだから仕方がない」、「社会なんて変えられない」そんなふうに感じてはいませんか? けれど、「社会」というものは、「自分以外の誰か」のことではありません。誰かが勝手に決めているから、自分ではどうしようもない ―― そのように思うことはありません。何故なら、社会を構成するメンバーの一人である皆さんは、「社会」を変える力を持っているからです。 一人きりで今すぐに社会を変えることは難しいかもしれません。それでも、周りの人と話し合い、協力し、より良い解決策を探しながら行動していくことで、「変化」を生み出すことは可能です。 人は、誰しも、生まれついて、自分と社会をより良くしようと願う心や、そのために必要な力を持っています。

こうした「自分とみんなのために動きたい」、「そのために自分の意志で学びたい」という 気持ちを伸ばしていくのか、それとも損ねてしまうのか。それは、皆さん自身の考え次第で す。また、周りの大人の関わり方や環境によっても変わるでしょうし、そこには教育の在り 方も大きく影響すると考えています。 群馬県教育ビジョンでは、児童生徒の皆さんを「一方的に教えられ、守られるだけの子ども」とは考えません。皆さんそれぞれの年齢や状況に応じて、自分の頭で考え、判断し、行動できるようになるための力を身に付けてほしいと願っています。

群馬県の教育をより良いものにしていくために、更には、この社会をより良いものにして いくために、生徒の皆さんと私たち大人とが、共に力を合わせていけたら素晴らしことだと思います。

私も同感です。誰かの頭で考えてもらい、誰かに判断してもらい、誰かに言われたように行動する。楽かもしれませんが、やらされただけではないでしょうか。

要するに何を軸にするかです。ピッチングフォームも、バッティングフォームも、守備のときにも全部軸があります。どこに重心を置くか、どこに力を入れて、どこの力を抜くか。きちんと軸が定まれば、何事も無駄のないきれいなフォームになります。

教育ビジョンの最上位目標にもある「ウェルビーイング(well-being)」とは、「身体的、精神的、そして社会的に良好ですべてが満たされた状態」という意味ですが、これが軸なんどと思います。

「幸せな人は創造性が高い、生産性が高い、寿命が長くしかも健康」と言われているように、ウェルビーイングは個人だけでなく、企業や組織のイノベーション、業務効率化とも関係します。VUCA時代を生き抜く皆さんは、ウェルビーイングが重なり合うためにエージェンシーを発揮し、自ら学びをつくり、行動し続けてください。 

最後に、2学期は1年間で最も長い学期であり、進路決定、修学旅行等の各種行事、各種大会があります。学習、部活動、学校行事の3つに取り組んでください。 

以上で、2学期始業式の講話といたします。

 

1学校終業式 校長講話

生徒の皆さん、おはようございます。早いもので、つい先日、入学式や始業式があったような気がしますが、今年も4ヶ月が過ぎようとしています。

 

始業式では、「何事も自分事として捉え、気づき、考え、行動しょう。」という話をしました。実践している人は継続してください。実践できていないなと思う人は、実践してみてください。

 

今学期、授業、部活動の各種大会や球技大会でも、皆さんの日々の努力や頑張りを見させてもらいました。勝利に向かって、立ち向かう姿は、人に勇気や感動を与えます。教師は、毎学期、毎年、生徒の成長する姿を見続けることができます。退職して、学校現場から離れてしまったら、・・・考えると不安です。

 

教職の魅力は、人格形成に携わることができることだと思います。人格形成に、学校行事や生徒会行事は欠くことができません。授業、各種行事、部活動は三大教育装置だと思います。ぜひ、三大教育装置を積極的に活用してください。

 

私は大学卒業後、すぐに教員になり36年目となりました。仕事をやめようとか転職しようと考えたことはありません。働いてみて、ますます、教職は魅力的な仕事であると思いました。ですから、クラスの生徒や学年の生徒から、教員になって、できれば母校に戻ってきてもらいたいと伝えてきました。ぜひ、皆さんも教員になり、母校等で活躍してもらいたいと思います。

 

今日は、アメリカの発明家であるトーマス・エジソンの言葉を紹介します。

 

「私は決して失望などしない。なぜなら、どんな失敗も新たな一歩となるからだ。」

 

エジソンは、およそ1300もの発明を行った大発明家で、白熱電球の発明が有名です。この電球の発明には約2万回の試行錯誤や失敗があったそうです。長時間、電気を出し続けるためには、フィラメントという、電球の中の光る細い線が、電気を通して熱くなっても切れないことが必要でした。フィラメントを何の素材にするのかが、一番の難題でした。新しい素材を試しては失敗の繰り返しでした。

 

工場で手に入る材料では全部うまくいかなかったため、植物に目をつけます。世界中から植物を集め研究しましたが、ほとんどがうまくいきませんでした。そして、ようやくフィラメントに適したものを見つけました。それは、日本の京都の岩清水八幡宮の竹でした白熱電球の誕生には日本が大きくかかわっていたのです。こうして、「白熱電球」は生まれました。初めて光を灯した1879年、3000人もの人が集まり、暗闇を昼のように照らす光に感動したといいます。ある新聞記者が、エジソンに質問しました。「何万回も失敗をして、あきらめることはなかったのですか?」

 

エジソンは、あれは、失敗ではありません。上手くいかない方法を1つ1つ確かめたのです。あきらめることが失敗なのです。その結果生まれた電球が、今も私たちの生活を明るく照らしています。もし、エジソンが1万回であきらめていたら、今の私たちの生活は暗闇のままだったかもしれません。でもきっと誰かが、いつかは発明していたと私は思います。  

「天才とは、1%のひらめきと、99%の汗である」エジソンの言葉です。上手くいかなかった実験の数々を「汗」と表現しています。

 

多くの成功をしている人というのは、誰よりも多くの失敗をしていると言えます。挑戦をやめることが「本当の失敗」です。皆さんも同じです。何度もうまくいかない経験をして、それでもまた挑戦して、そうやって成長していくのです。失敗や間違いをおそれず、様々な挑戦をして自分を伸ばしていきましょう。

 

学びの本当の目的は、困っている人を助けることであり、人類のためになるためであると思えてきたことと思います。

 

さて、いよいよ夏休み。

 

3年生は、将来をかけた大切な夏となります。壁にぶつかるかもしれません。しかし、それは真剣にやった証です。進路に対する姿勢、考え方、甘えを絶ち切った先に合格はあります。最大の敵は「甘え」です。自分に問いかけながら、「やり遂げて」ください。 

 

2年生は、部活動、生徒会活動、学校行事等で学校の中核となる立場です。吉井高校の教育活動を通して、自身のさらなる成長に繋げることを期待しています。

 

1年生は、この後、得意なことは更に伸ばし、不得意なこと、つまずいたことはそのままにしないでください。2学期以降に活かせるような夏休みにしてください。

 

以上、夏休みも皆さんがたくさんの「汗をかく」ことを願っています。

これで私の話を終わります。

 

入学式

入学式 式 辞

只今、本校への入学を許可いたしました141名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。在校生、教職員一同、校庭に咲き誇る桜ともども心から皆さんを歓迎します。

今日まで手塩にかけ育てあげ、めでたく入学の運びに至りました保護者の皆様のお喜びはひとしおのことと、心からお祝い申し上げます。

また、同窓会会長 内田義雄 様、PTA会長 五十嵐祐弥 様、学校後援会会長 曽我真由美 様をはじめの多くのご来賓並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、厳粛な雰囲気の中、挙行できますことは大きな喜びであり、深く感謝申し上げます。

私たち教職員一同、全力で教育活動に当たる覚悟でありますので、皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げます。

さて、本校は、昭和50年4月に開校し、平成12年には、総合学科へ学科改編後、今年度で創立から50年を迎えます。本校は総合学科として、皆さんの学びを深め、潜在能力を高める系列が準備されています。1年次に共通科目を学び、2年次から自己の興味・関心、適性、さらに将来の進路等に応じて系列を選択し、専門的な知識・技能を高めることができます。そして、多様な進路希望に対応し、進路実現を図ることができます。

部活動においては、充実した運動部と文化部があり、在校生は高い加入率を誇っています。そして、互いに励まし合い、切磋琢磨し、目標の達成へ向け奮励努力をしています。皆さんの希望を叶えることができるのではないでしょうか。

新入生の皆さんも、これから自分達が吉井高校の新たな歴史を築くという思いを持って高校生活を送って欲しいと願います。

前途に満ちた高校生活が始まる皆さんに、次の三つのことを託し、お祝いの言葉とします。

一つ目は、自ら目標を設定し、考え、責任ある行動ができる生徒であってほしいということです。言われたことをただやるだけでは真の力はつきません。まずは授業を大切にし、主体的・計画的な学びを重ねてください。

生徒同士で対話し発表しながら主体的・対話的で深い学びを進めてください。

 本校では、吉井高校Cariier・Study1・2・3に取組んでいます。1年次は「発見」、社会貢献に生かせる自分の強みを知って、伸ばす。2年次は「挑戦」、社会貢献のための新たな価値創造に、自分の強みを生かし挑戦する。3年次は「飛躍」、社会・他者と協働して新たな価値創造に挑み、社会貢献できる総合的な人間力を身に付ける。この取組に積極的に参加してください。

二つ目は、友情です。本校は四つのクラスに編成されます。同じクラスになったという出会いを大切にし、終生かわらぬ友情を育んでください。私たちが生きていくうえで、なぜ「友情」を結び深めることが必要なのでしょうか。それは、これから歩む人生の道々に出くわすであろう困難を乗り越え、より充実した人生をつくるために必要だからです。

 三つ目は、交通安全です。今日から始まる高校生活の中で心配なことの一つに交通事故があります。例年、慣れない通学路を通うことになることもあって、1年生の交通事故が多くなっています。自転車通学者はヘルメットを正しく着用し、交通ルールを遵守し、時間にゆとりをもって登下校してください。

結びに、青春真っただ中の皆さんに、私が高校時代に出合った言葉を贈ります。「青春とは意気と熱、顧みるときの微笑みである」、将来、微笑みと共に思い出せるほど充実した青春をすごしてほしいと願っています。高校三年間の生活は長いようで短い。振り返ってみれば一瞬の間です。何事も後回しにしないで取り組んでください。

三年後には、明るく元気に皆さん全員を送り出したいと思います。どうか健康に留意して高校生活を送ってください。

皆さんの前途に幸多かれと心より祈念して、式辞といたします。

 令和六年四月九日

  群馬県立吉井高等学校長  佐藤 治彦

1学校始業式 校長講話

生徒の皆さん、こんにちは。

桜が満開になり、新年度がスタートできることをうれしく思います。 

新しい先生、新しいHR、新しい教科書、たくさんの新しい環境に囲まれ、令和6年度が始まるにあたり、2年生・3年生の皆さんにお願いがあります。明日、第50期の入学生を迎えます。新入生の皆さんが早く学校に慣れるよう、良き先輩として心遣い、気遣いをしながら、高校生活の送り方について相談に乗ってあげてください。

今日は、1学期の始業式にあたり、皆さんに校長として希望することを学年別にお話したいと思います。

2年生の皆さん。自分で目標を設定し 、自分で考え 、自分で決断し、目標に向かって挑戦してください。毎日の授業はもちろんですが、英語検定、漢字検定、簿記検や情報処理検定など各種検定試験 に挑戦してみてください。資格試験には倍率はありません。合格基準に達すれば取得できるので目標にするのによいと思います。また、各種コンクールやボランティア活動にチャレンジしてみてはどうでしょうか。こうした取組みを振り返り、責任ある行動をとる力が身に付き、更に高い目標を設定できるようになります。2年生の過ごし方で進路の方向性が決まってきます。忙しく重要な1年となると思いますが、今日を大切にしてください。

『今日という日は、残りの人生の最初の日である。』、過去の失敗や困難があっても、新しい日が始まるたびに再スタートできます。

 

3年生の皆さん。最上級生になりました。学習や部活動だけでなく、学校内外での挨拶、交通マナー、自転車のヘルメット、振る舞いのすべてで新入生や2年生をリードしていってください。

読売ジャイアンツやヤンキースで大活躍した松井選手が星稜高校時代に野球部の山下監督からおくられた言葉を紹介します。

 

―「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」―

 

昨年度、2学年の廊下を歩くと、心の持ちかたについて学ぶ内容の言葉が紹介されていました。言葉は魔法のような力がありますね。

 

また、3年生の皆さんには進路決定の時期を迎えます。そのことを強く意識して、全力で取り組んでください。早朝、放課後、長期休業の使い方も大切です。

 

2・3年生の皆さん、群馬県の教育ビジョンでは、生徒の皆さんを「一方的に教えられ、守られるだけの子ども」とは考えていません。吉井高校も同じです。皆さんそれぞれの年齢や状況に応じて、自分の頭で考え、判断し、行動できるようになるための力を身に付けてほしいと願っています。そして、吉井高校をより良きものにしていくために生徒の皆さんと教職員とが共に力を合わせていきましょう。

 

制度的には一つの学校に校長は一人ですが、吉井高校の全生徒と教職員が校長になったつもりで物事を捉える。人ごとにせず自分で考え、動く。つまり、何事も自分事として考え、行動してみてはどうでしょうか。そんな人であれば、企業や進学先の採用担当者であれば、ぜひとも来てほしいと思うはずです。入社試験や入学試験はやるだろうけれども、合格はその前に決定しているような気がします。皆さんはダイヤモンドの原石ですので、磨きかけて光り輝いてください。

 

いい汗を沢山かいて、素晴らしい1年になることを願って、1学期始業式の挨拶とします。